公民 第5回 経済① 基礎編

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消費

1 無数の商品が大量に消費される現代の社会を〔   〕という。
消費社会
   日本は高度経済成長によって所得(お給料)が上昇し,大量消費社会に突入しました。消費社会にはいろいろな落とし穴があるので,本当に必要なものをよく考えて商品を購入するうにしましょう。【説明】
 例えば,よく他人の消費行動をみて自分の消費行動を決定するということがあります。デモンストレーション効果といって友達がもっているものを自分も欲しいと思うことです。他には企業の宣伝・広告・CMなどに依存し,操作される依存効果というのもあります。「簡単」とか「健康(やせるなど)」とか「美」といった言葉に加えて「安い」とくれば・・・。
   
2 われわれが購入するもののうち,形のあるものを〔 ① 〕,形のないものを〔 ② 〕という。
①財  ②サービス
   例えば,レストランで食事をする。そこで食べる料理は財です。でもわれわれは料理だけにお金を払っているのではない。席に案内してもらう。料理をつくってもらう。運んでもらう。かたづけてもらう。こういった従業員の行為(サービス)に対してもお金を支払っている。
 タクシーに乗る。乗る自動車やガソリンなどは財です。運転してもらうという行為はサービス。これら2つに対してお金を支払っている。
   
3 家庭の経済活動を〔 ① 〕といい,その収入は〔 ② 〕ともよばれる。
①家計  ②所得
   家計は消費活動の主体とよばれます。当然収入と支出があり,収入は所得ともいうことをおぼえておきましょう。これからよく使う語句となります。
   
4 家庭の支出のうち,食料品,衣服,娯楽などの支払いを〔 ① 〕,社会保険料などの支払いを〔 ② 〕,銀行預金や生命保険料の支払いを〔 ③ 〕という。
①消費支出  ②非消費支出  ③貯蓄
   支出の形には3種類ある。一気におぼえます。「消費支出・非消費支出・貯蓄」。早口言葉です。楽しんでやってみて下さい。
 「消費支出」・「非消費支出」には,「支出」という言葉がついています。つまり支払い(支払ったお金)を意味する。
 「消費支出」は消費のための支払いだから,財やサービスを購入するために支払ったお金という意味です。つまり生活費のことです。いろいろありますね。食(料)費,家賃(家のローン),被服費(服代),交通費,光熱費(電気・ガス代),水道,教育費,交際費,娯楽費(遊び),通信費(携帯電話・インターネット)などなどなど。
 一方「非消費支出」は,財やサービスの購入以外で支払ったお金という意味。税金・社会保険の保険料などが代表例です。そこで消費支出と非消費支出,どちらをおぼえておくとよいか。おぼえておくべきは非消費支出の内容です。税金と社会保険,この2つをしっかりおぼえておくとよいでしょう。それは次にもかかわってくる。
 支出の3つ目は「貯蓄」です。まずは「貯金」ではないことに注意して下さい。簡単にいうと貯金のことで,日常会話なら「貯金」でも問題ありません。でも用語としては「貯金」ではダメです。お金を銀行に預けると「(銀行)預金」,郵便局に預けると「(郵便)貯金」となります。これら預貯金をあわせて「貯蓄」といいます。そのほか生命保険や株式なんかも貯蓄に入ります。要は家計から一旦は出て行く(支出される)が,そのお金はお金として戻ってくるものです。

 しかしここで1つややこしい問題がある。よくまちがえるところです。社会保険(医療・年金・雇用など)と生命保険,これらの保険料は,同じ「保険(料)」でもそれぞれ非消費支出と貯蓄に区別されている。何が違うの?
 だから「非消費支出」を理解することが重要なんです。「非消費支出」の内容は,代表例の「税金と社会保険とおぼえましょう」といいました。これは一体何か?その正体は「家計(=家庭)のお金なのに,自分たちの自由にならないお金」のことなんです。社会保険料を含む税は,国民の義務(納税の義務)ですから,ほぼ強制的なものです。「絶対に払いなさい」,このお金が非消費支出の正体です。だからおぼえるべき内容には入れませんでしたが,借金の利子も非消費支出に入るんです。
 一方,生命保険は家庭の自由です。どの会社の保険に入るか,保険料などのプランはどうするか,加入したけどやめようかなど,すべて自由です。そして支払った保険料は,消費支出のように支払ったからといって形を変えてしまう(なくなってしまう)わけでもない。だから「貯蓄」に入る。
 支出の3つの区別は,ややこしいところだけど,原則をしっかり理解するとたいしたことではありません。
☆家計の支出
・消費費出…財やサービスの購入のために支払ったお金。(消費のためのお金)
・非消費支出…税金・社会保険(料)=自由にならないお金。(強制的な支払い)
・貯蓄…預貯金・生命保険料など=消費費出・非消費支出以外。

   
5 企業の生産のあり方を最終的に決定するのは消費者であることを〔   〕という。
消費者主権
   「主権」とは「(最終)決定権」のことであると政治分野で学びました。政治における最終決定権が国民にあることを「国民主権」。経済においても同様に,経済活動においてだれが決定権をもつか?それが消費者であるという考え方です。そして消費者主権消費者保護につながっていきます。《6・7》は,消費者保護の観点から生れたよく出る制度や法律です。
   
6 訪問販売などの場合,一定期間ならば契約を解除できる制度を〔   〕という。
クーリング=オフ
   消費者が不意打ちになるような自宅訪問にあって,自らの意思がはっきりしないまま契約してしまった場合,一定期間内(ものによって期間は異なる)なら契約を解除(解約)できる制度です。
 英語の「cooling off」で,「頭を冷やす」ぐらいの意味。「そのときは思わず契約してしまったけれど,冷静になって考えてみれば,必要ない」とcooling offしたら,やめることができるということです。
 これはよく【説明】問題がでますが,キーワードは「契約」という語句。よく練習させるのですが,「商品を返品できる」と書く人が多い。商品の返品と同時に販売相手からお金も返ってくるわけですから,両者を同時表現しないとダメです。そんなとき「契約を解除(=解約)」という言葉を使えば,それで済む。
   
7 製品の欠陥により消費者が被害を受けた場合,製造者である企業に被害の救済を義務づける法律を〔   〕という。
製造物責任法(PL法)
   これも非常によく出る法律です。ここでは法律名をしっかりとおぼえましょう。「製造物」の部分が「製造」となっていたり,「製造者」となっているまちがいが非常に多い。
   
8 現金の持ち合わせがなくても,商品を購入することができるカードを〔   〕という。
クレジットカード
   クレジットカードについては,利点と注意すべき点とが問われます。【説明】
・利点
 現金がなくても商品を購入できる点。(この解答は「電子マネー」の利点を問われても同じです。)
・注意すべきこと
 過渡の使用を控え,計画的に活用すること。

生産

1 主として生産活動をおこなう経済主体が〔 ① 〕であり,経営者と労働者で構成され,〔 ② 〕の追求を目的としている。
①企業  ②利潤
 
2 企業が資本を元手にして,利潤を目的に生産活動をおこなう経済を〔   〕経済という。
資本主義
 
3 公共ービスを提供する公企業には市バス・水道など地方公共団体が経営する〔   〕などがある。
地方公営企業
   企業は大きく分けて,公企業私企業があります。利益を追求するのが目的の資本主義社会ではやはり私企業が中心となりますが,公企業の目的は公共サービスの提供です。「こんなところに水道を引いたら赤字になる。だから水道は引かない。」これは私企業の考え方です。「赤字になっても,人が生活する場所があるなら,水道は整備しなければならない。」これが公企業です。
 公企業には国が経営する国営企業と地方公共団体が経営する地方公営企業に分けることができますが,現在は国営企業は日本にはありません。したがって名前としては地方公営企業だけでよい。
   
4 利潤を目的とした民間の企業を私企業といい,会社の形態をとる企業を〔 ① 〕という。その中で現代の社会でもっとも多い形態は〔 ② 〕である。
①会社企業  ②株式会社
   私企業は,利潤の追求が目的。つまりはお金儲けですね。「~会社」とよんでいるのが「会社企業」。そのうち,現在一番多い形式は「株式会社」。
   
5 株式会社は大きな資本を集めるのに有利な仕組みで,小額の〔 ① 〕に分割して資本を集める。〔 ② 〕は会社が倒産しても出資額の範囲内だけの責任を負い,〔 ① 〕は自由に売買できる。また〔 ② 〕は出資額に応じて〔 ③ 〕金を受け取る。
①株式  ②株主  ③配当
   ではなぜ株式会社が一番多いか。それは会社経営に必要な資本(お金)を集めやすいからです。
 例えば,Aさんが「会社をつくりたいから1億円貸して!」と銀行にいったとします。貸してくれると思います?まず貸してくれないでしょう。銀行がAさんに1億円ものお金を貸してくれるとしたら,よっぽどAさんに信用があるか,もしくはもしものときにAさんに1億円返済可能な財産があるかです。
 では万が一,信用も財産も持たないAさんに銀行が1億円貸してくれたとしましょう。その結果,Aさんの会社は大赤字で倒産したとします。借りたお金と赤字の返済,できると思います?借りる方も貸した方もリスクが大きい。
 だから会社をつくるとき,株式会社にするんです。このときAさんには「夢と勇気と少しのお金」があればよい。(チャールズ=チャップリン 映画『ライムライト』から)
 まずお金を集めるとき,多くの人から少しずつ集めるんです。お金を出す人は,自分が出せる範囲で出せばよい。中にはたくさん出せる人もいるでしょう。中には少ししかだ出せない人もいるでしょう。でもそんな人が何人・何十人・何百人・何千人といれば,大きなお金になる。1億円はあっという間に集まります。いきなり「1万円貸して」っていわれても「ええっ!」となるけど,「100円貸して」っていわれたら思わず出してしまう。100人から100円借りると1万円になります。
 どの会社にどれだけ出資したかという証明書を「株券」といいます。1枚いくらという値段(株価)が決まっており,最初はこれが小額に設定されています。多く出資したいと思う人はこの株券をたくさん購入することでA社に出資さます。ちょっとでいいかなと思う人は一枚でもいいです。そしてこの株券の持ち主,つまり出資者を株主といいます。

 さて集まったお金を元手にして,Aさんは経営に乗り出し,翌年,赤字になったとします。しかしAさんは,最初に集めたお金については責任を負いません。損をするのは出資者たちです。でもその出資者たちも自分が最初に出したお金だけ損をしたと考えればよい。それ以上の責任を負う必要はない。50万円出した人は,納得して50万円だしたのだから50万円の損。1万円出した人は1万円の損です。
 逆に,Aさんの会社が大儲けしたとします。お金を借りると借りた分に利息をつけて返すのが世の中の理(ことわり)です。会社が儲かると出資者は出資額に応じて利息(のようなもの)を受け取ることができるのです。この利息のようなものを「配当(金)」といいます。出資してくれた人(株主)へのお礼と考えてもよい。

 株主の権利は配当をもらう権利だけではありません。出資者である株主は,当然損はしたくないのです。出資した会社には儲かってほしい。だから経営者には優秀な人材が就いてほしいと考えるのも当然です。もし設立者であるAさんが経営者として不適格なら,株主はAさんではなく他の人を経営者に就けることもできるんです。さらに会社の経営方針の決定権ももちます。もちろんより多くの出資金を出している大株主ほどその意見を通しやすい。株主とは会社の実質的オーナーといってもよいでしょう。株主が経営者(取締役)や経営方針を決定する会議株主総会といい,株主は一株一票の投票権をもちます。

 こうして株主は株券を買う(=出資する)ことで,企業に対するさまざまな権利も購入することになります。このような権利をすべてひっくるめて「株式」といいます。テストや問題では「株式を購入する」とは,株主が出資することで企業に対するさまざまな権利を購入すること。「株式を発行する」とは企業が株主に対して,企業のさまざまな権利を与えることで出資してもらうことだと考えて下さい。

☆株式会社
・利点
 多くの人から資金を集めることができる。(資金を集めやすい)
【説明】
・株主の権利
 利潤の一部を配当として受け取ることができる。
株主総会への参加。経営方針や取締役の決定。
   
6 大企業に対して,企業数の大部分を占める企業は〔   〕である。
中小企業
   会社企業はその経営規模から大企業中小企業にわけることができます。小企業といういい方はしないので注意して下さい。

[グラフ:基礎5-1 日本国勢図会2024/25より 2021年]
 大企業と中小企業では,日本では圧倒的に中小企業の数が多く,全企業数の99%を占め,従業員数も約70%で,大企業を圧倒します。中小企業は日本経済を支える縁の下の力持ちといってよいでしょう。しかし中小企業は大企業の関連・下請け企業となっていることが多い。特に製造業の分野に多く,利益の半分は大企業が得ています。
☆大企業と中小企業
・企業数・従業員…大企業<中小企業
・出荷額…大企業>中小企業
   
7 小売店で用いられる,商品の販売情報を管理するシステムを〔   〕システムという。 
POS 
   商品の流通に関わる産業を商業といい,卸売業・小売業・運送業・広告業などがあります。そして商品が生産者から消費者に届くまでの人手を減らし,費用を削減することを「流通の合理化」といいます。「合理化」とは,「無駄を省いて,能率を上げる」ことです。

・通信販売

 テレビやインターネットを使って商品を販売します。大きな販売店舗(小売店舗)が必要なく,生産者・卸売業者から直接消費者へ,流通費用の節約をはかることができます。
 特にインターネットを利用する場合をオンラインショップ(オンラインショッピング)といいます。消費者にとっても直接店舗にいかず,さまざまな商品を比較しながら購入することができるのが利点ですが,商品の購入には,名前・住所・クレジットカード番号などの個人情報を入力する必要があり,これらの情報管理に販売者・購入者とも十分な注意が必要です。【説明】

・直接大量買付け
 大規模スーパーなどが生産者から直接大量に仕入れて,系列の小売店に搬入します。流通経路を簡素化し,大量買付けで運送費を節約します。

POSシステム(販売時点情報管理システム)
 小売店で商品を購入するとき,レジで店員さんがバーコードを読み込みますね。あのバーコードとその下に書いてある数字のことです。商品ごとの売り上げの情報を収集し分析するシステムです。
 まず何より店員さんの労働力を軽減(コスト削減)することができます。昔はレジでは数字や値段を打ち込んでいたんですよ。このシステムがあれば,打ち込みまちがいがなくなる。さらに販売数や在庫も自動的にチェックできます。すると在庫管理や発注管理も楽になります。
 何が売れて何が売れないかの売り行き情報も集まり,系列店があればそれを共有できますし,売れ行きのよい商品をたくさん仕入れて,利益を上げることもできます。
 近年,コンビニが急成長した要因の1つがこのPOSシステムです。POSシステムによるリアルタイムの商品管理が,在庫を少なくし,商品の回転率を上げ,新しいものを求める消費者の購買意欲に答えることができるためです。 
   

財政

1 消費活動と生産活動を調整し,経済の安定と成長をはかるのが政府であり,政府の経済活動を〔   〕という。
財政
 
2 政府や地方公共団体の1年間の財政収入を〔 ① 〕,財政支出を〔 ② 〕という。
①歳入  ②歳出
   財政上の1年を「会計年度」といい,日本では4月1日から翌年3月31日までをいいます。日本の社会のほとんどはこの会計年度で動いており,学校が4月から新年度になるのはこのためです。
   
3 政府の歳入は主に〔 ① 〕と〔 ② 〕金による。〔 ② 〕金は,政府が〔 ③ 〕を発行して借り入れた資金である。
①租税  ②公債  ③国債
   国家(政府)の歳入は租税(税金)が基本です。税金を集めて足りない分は借金をします。この「税金」+「借金」が歳入の(ほぼ)すべてです。

[グラフ:基礎5-2 日本国勢図会2024/25より 2024年度]
 ここで少しややこしい言葉の説明になりますが,あまり細かいことにこだわらずに聞いて下さい。まず大切なことですが,「~債」という言葉があります。「さい」と読みます。「せき」ではありません。この「債」は「借金」を意味する言葉だということだけしっかりとおさえておいて下さい。

 公の機関,例えば国や地方公共団体の借金を「公債」といいます。国の借金を「国債」,地方の借金を「地方債」といいます。ただし「公債」というもの自体がお金を意味するわけではありません。これは「借金をしますよ」っていう証明書でただの紙切れです。
 国や地方は,この「公債(国債・地方債)」とよばれる借用証書を印刷して,銀行・証券会社・保険会社に買ってもらいます。また銀行や証券会社は買い入れた公債を個人に売ることもできます。
 こうして「公債」という借用証書をだれかに買ってもらって,政府には入ってくるお金が借金として計算されます。例えば「政府が国債を発行する」といえば,「借用証書を買ってもらって借金する」ということを意味するのです。


 では国の歳入をみてみましょう。租税と公債金で,ほぼすべてになっています。租税は「税金」,公債金とは「債」の字があるので,国債を発行して得られた借金です。
 すでにみた地方財政の歳入にも「地方債」という言葉がみられます。これも「債」という文字がありますので,「借金」を意味していると考えましょう。

[グラフ:基礎5-3 日本国勢図会2024/25より 2024年度]
 一方国の歳出の内訳をみてみましょう。歳出の方にも「国債費」という「債」,つまり借金を意味するものがある。出てくお金なのに借金とは?これは借金返済のためのお金と考えられます。借金を返しているから出ていくお金なんだ。

 国が国債を発行して,歳入として計算するお金は「公債金」とよんでいます。国の借金ですから,この「公債」の中には地方の借金は含みません。一方,地方財政では地方公共団体の借金は「地方債」とだけ表記します。「公債金」とか「地方債金」ともいいません。これはどうしてかはっきりした理由はわたしにもわかりませんが,国の財政は財務省,地方の財政は総務省と担当省が異なっているせいかもしれません。
 また歳出では国の財政では「国債費」という表記に,地方財政では「公債費」となっています。
(国では歳入に「公債」という言葉を使用し,地方では歳出に「公債」を使用しているのでまたまたややこしい。)
 「~債」・「~債金」・「~債費」とさまざまな表現でグラフには表記されていますが,「債」の意味だけよく理解しておきましょう。

☆公債
・歳入なら「借金」,歳出なら「借金の返済」。
・国債なら国の借金,地方債なら地方の借金。


 国債(公債)の発行額(借金)は,税収入と大きく関係があり,税収入が増えると国債(公債金)は少なくて済みます。逆に税収入が減少すると国債(公債金)は増加します。おおむね景気がよい(好景気)と税収入が増加しますので,次のような関係を理解しておきましょう。
☆歳入
・好景気⇒税収入の増加=国債の減少
・不景気⇒税収入の減少=国債の増加
   
4 租税のうち,国が納める税を〔 ① 〕,地方公共団体に納める税を〔 ② 〕,負担者と納税者が同じ税を〔 ③ 〕,負担者と納税者が異なる税を〔 ④ 〕という。
①国税  ②地方税  ③直接税  ④間接税
   直接税は,直接,納税者が国や地方に支払う税ですが,実際には,お金をもって東京に行ったり,県庁に行ったり,市役所に行ったりするわけではありません。自営業などでは税務署を通して税を納める手続きをする。サラリーマンでは会社がその手続きを代行してくれて,お給料はあらかじめ税金を引いた額で渡されます。手続き上は間接的ですが,税を納めてる者と負担している者が同一なので直接税といいます。
 間接税は,あらかじめ商品やサービスに上乗せされて,支払う税です。直接税に対し,税を納める者と負担する者が異なる制度ということができます。税負担者は商品・サービスの購入者ですが,税を納めるのは商品・サービスの売り手です。
5 国税の直接税うち,個人の収入にかけられる税を〔 ① 〕,企業の収入にかけられる税を〔 ② 〕という。〔 ① 〕では〔 ③ 〕制度がとられ,納税者は所得に応じた税率で税を負担する。
①所得税  ②法人税  ③累進課税
   累進課税制度は必須事項。語句が答えられるだけでなく,内容の【説明】もしっかりとできるようにしたい。「所得が多くなるほど税率が高くなる制度。」ポイントは「税率」という語句。これは「税(税金)」と書くとダメ。「税率」が高くなるのです。
 税は支払い能力に応じて負担すべきだという考えから導入されている制度です。【説明】
   
6 国税の間接税うち,もっとも大きなものは〔 ① 〕であり,購入した商品の〔 ② 〕%が課せられる。
①消費税  ②10
   国税の間接税ではあと,輸入貨物に課税される関税もおぼえておこう!
   
7 歳出の三大経費は,順に〔 ① 〕・〔 ② 〕・〔 ③ 〕であり,〔 ① 〕は全体の30%以上を占めている。
①社会保障関係費  ②国債費  ③地方交付税交付金
   ポイントは順に3つおぼえること。3つの組み合わせが問われることもある。【セット】⇒《図:基礎5-3》
   
8 国や地方公共団体が提供する教育施設・道路・港湾・水道などの公共性の強い施設を〔   〕という。
社会資本

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