地理 第2回 地形   応用編 

  地理の部屋に戻る           TOP

点差をつける地形

※この単元に出てくる個々の地形の位置とその説明はすべて<要点整理>にまとめてあります。必要な方は<要点整理>の入手をお願いします。

1.
フォッサマグナ
 ラテン語で「fossa=穴・くぼみ」と「magna=大きい」とを合わせた言葉で,大地溝帯ともよばれます。現在日本列島は弓状に曲がっていますが,もともとはもっと真っ直ぐだったらしい。これが地球内部の力によってポキットと折れ曲がってしまった。大きな溝ができたんです。その溝を埋めるように土砂が堆積して今の日本列島ができた。ちょうど新潟県糸魚川市(いといがわ)と静岡県静岡市を結んだあたりにこの溝があります。このラインを境に地層がずれている。(実際はラインではなく,もっと広い面をもっている。)

2.山地・山脈(断面図の問題)
ロッキー山脈アパラチア山脈(アメリカ)

 アメリカ合衆国横断の断面図です。もっともよく出題されます。この問題のポイントはズバリ,ロッキー山脈とアパラチア山脈の特徴の違いです。アメリカ合衆国西部には高く険しいロッキー山脈,東部は低くなだらかなアパラチア山脈。断面図の左側の山脈がロッキー山脈で高く険しく,右側がアパラチア山脈で低くなだらか。(ロッキー山脈はアメリカ合衆国でおよそ3000~4000m級の高山が,アパラチア山脈は最高峰でも2000mを少し越えるぐらい)。一般にロッキー山脈と呼ばれている山脈はたくさんの山脈の集まりですので,アパラチア山脈にくらべて東西の幅もかなり広くなっています。

②中国山地と四国山地

 日本海から太平洋に向けて,中国地方と四国地方を縦断する断面図です。ポイントは中国山地は低くなだらかで,四国山地は高くけわしい。そして間に瀬戸内海がある。断面図では日本海側が中国地方ですので,山地は低くなだらか。逆に太平洋側の四国山地の方が高い。
 西日本では山地の流れが二つあり,北部の山地=筑紫山地・中国山地・丹波高地の方が低くなだらか南部の山地=九州山地・四国山地・紀伊山地が高く険しいことも知っておこう。

③出羽山地・奥羽山地・北上高地

 秋田県と岩手県を横断する断面図です。日本海側に出羽山地太平洋側に北上高地とそれぞれ高くなっている。さらに真ん中に奥羽山脈がある。出羽山地と奥羽山脈,北上高地と奥羽山脈の間にはそれぞれ盆地があり,日本海側から山・谷・山・谷・山(高地)と太平洋に向かって連なります。

3.河川

①国際河川
 複数の国にまたがって流れる川です。「国際河川」という語句もおぼえたほうがよいでしょう。ヨーロッパのライン川が最も重要ですが,ライン川そのものは基礎レベル。東ヨーロッパのドナウ川,東南アジアのメコン川ぐらいまで知っておくことが大切。

②国境河川
 アメリカとメキシコの国境となっているリオグランデ川が有名かつ重要。またライン川は一部でドイツ・フランスの国境となっています。

3.その他
①砂浜海岸
 リアス海岸やフイヨルドのような複雑な海岸線に対し,比較的単調で,岩が少なく,みんな大好きなビーチをイメージして下さい。千葉県の九十九里浜鳥取県の鳥取砂丘ぐらいはしっかりおぼえておきましょう。

カルデラ
 火山活動によってできた巨大な凹地。代表例は阿蘇山

カルスト地形
 石灰岩質の地形。地下に鍾乳洞が形成される。山口県の秋吉台(秋芳洞),福岡県の平尾台で有名。この地域から石灰石がとれたことが日本の産業にも大きな影響を与えました。

シラス
 九州南部の火山灰土。

関東ローム
 関東平野に広がる火山灰土。シラス台地も関東ロームも水はけがよいため,水田に向かず畑作地帯となっています。

埼玉県行田市さきたま古墳群の地層
黒い部分が関東ローム

※南半球のフィヨルド…チリ南部,ニュージーランド南島。


基礎編へ
発展編へ